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オプション取引のガンマ編

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本記事は2024年5月24日にCrypto Hirobaにて行った『オプション取引勉強会~ギリシャ文字編②~』で使用した資料を記事化して、オプション取引を解説するものです。

オプション取引コールオプションとは?編

プットオプションとは?ヘッジとしてのオプション?編

オプションの売りポジション編

オプション取引の戦略まとめ編①

オプション取引の戦略まとめ編②

オプション取引の戦略まとめ編③

オプション取引のデルタ編

ガンマ(Γ)とは

ガンマとは、原資産価格が1ドル動いたときにデルタがどれくらい動くかの指標。

デルタ=原資産価格が1ドル動いたときにプレミアム価格がどれくらい動くか

つまり…🧐

『原資産価格が1ドル動いたときにプレミアム価格がどれくらい動くかの指標(=デルタ)』が原資産価格が1ドル動いたときにどれくらい動くか💡

例えば…

BTC = 70,000 USD, Δ = 0.2、Γ=0.02, プレミアム価格100ドルの状態からBTCが1ドル上がった場合、

プレミアム価格は100 + 0.2 = 100.2ドルになり、

デルタは0.2 + 0.02 = 0.22になる。

ガンマとデルタ

デルタは0~±1で変動するので、その変動を示すガンマは0~1の間で推移します。

ATMが最もデルタの変動が大きいので、

デルタがITMにふれるほど1に近づき、OTMにふれるほど0に近づくのに対して、

ガンマはATMで最も大きくなり、ATMから離れるほど0に収束するという特徴を持ちます。

参照:https://www.optiontradingtips.com/greeks/gamma.html

ガンマと残存時間

デルタは限日までの残り時間が短いほど、ATM近辺で急激に変動するという特徴をもっていました。

よって、残り時間が短いほど、ガンマの値はATM近辺では大きくなります。

参照:https://optionstradingbeginner.blogspot.com/2011/10/behaviour-of-gamma-in-relation-to-time.html

ガンマとインプライドボラティリティ

デルタはIVが小さいほど、ATM近辺で急激に変動するという特徴をもっていました。

よって、ガンマの値はIVが大きいほど、ATM近辺では高くなります。

参照:https://optionstradingbeginner.blogspot.com/2013/03/effects-of-implied-volatility-iv-on.html

まとめ

  • ガンマ = 原資産価格が1ドル動いたときにデルタがどれくらい動くかの指標
    ⇨ガンマの値が大きい場合は、プレミアム価格が大きく変動しやすい状態にあることを意味する
  • ATMに近いほど、ガンマは大きくなる
  • ATMに近い:限日までの残り時間が短いほど、ボラティリティが大きいほどガンマの値は大きくなる
  • ATMから遠い:限日までの残り時間が短いほど、ボラティリティが大きいほどガンマの値は小さくなる

デルタニュートラルとガンマ

オプションの買い手は利益が無制限で損失が限定的であるため、
デルタはコールでは上がる、プットでは下がる方(= ±1に近づく)が望ましい

オプションの売り手は逆に利益が限定的で損失が無制限であるため、
デルタはコールでは下がる、プットでは上がる方(=0に近づく)が望ましい

デルタが上がった方が望ましいポジションをデルタロング、下がった方が望ましいポジションをデルタショートと呼ぶ場合、以下のような表でまとめることができます。

デルタロングのオプションとデルタショートのオプションを1:1で持つなどによって、

ポートフォリオの総デルタを±0にすることをデルタニュートラと言います。

例えばコールの買い+先物ショートでデルタニュートラル状態にする場合、

その瞬間がニュートラルだとしても、コールのデルタはガンマによって変動するため、原資産価格の変動によってニュートラルではなくなるので注意が必要です。

 

提供:Coincall様