『シークレットNFT』という言葉を聞いたことがありますか?
シークレットNFTとはSecret Network上で発行されるプライバシー性能を持った非代替性トークンです。
シークレットNFTコレクターを勝手に自称している私にその魅力を少しだけ皆様にお伝えさせてください。
※以下にStashhという言葉が何度も出てきますが、これはシークレットNFT専用のNFTマーケットプレイスです。興味深いNFTがたくさんありますので是非覗いてみてください。
シークレットNFTの特徴
シークレットNFTには普通のNFTには無い「プライバシー性能」があります。
プライバシー性能がもたらすシークレットNFT独自の特徴をご紹介します。
所有していることを隠せる
こちらはシークレットNFTコレクションで最も有名なシリーズ「Anon」の1作品をStashhで表示している様子です。所有者の欄が*******になっています。
デフォルトではプライバシー機能がオンになっており、所有者以外の方は誰が所有しているかを知ることができないのです。
つまり、SNSのアイコンに設定したNFTの画像からあなたのウォレットが特定されることを防げるのです。
所有者の方はプライバシー機能をオフにして自分が所有しているということを公開することもできます。このカスタム可能なプライバシーというのがSecret NetworkやシークレットNFT最大の特徴であり、これが様々なユースケースをもたらしています。
持ってる人のみが閲覧できる
シークレットNFTではサムネイル(非所有者・所有者両方が見れる画像)とは別に保有者のみが閲覧可能な画像を設定することが可能です。
例えば、上の画像内のGirlfriendというシリーズでは、所有者のみがその顔全体をカラーで見ることができます。非所有者は上の画像のように、白黒の目元のみしか確認できません。
他にも、背景のみ不明にしたり、全体にモザイクやウォーターマークをかけたり、非所有者からは全て同じサムネイルしかみえないようにしたり、所有者のみ曲が聴けたり、動画が視聴できたりなど、様々な活用がされています。
Secret Networkは『持っている人のみが、楽しめる』をレイヤー1で実現し、『右クリックで保存すればいいじゃん』という問題を解決しています。
ユニークな活用例
トレーディングカードゲーム
まずは、Ethereumなどの一般的なブロックチェーンでトレーディングカードゲーム(以下TCG)を遊ぶことを想像してみましょう。私ならマッチングしたらすぐに相手のウォレットを覗きに行き、山札の中身をチェックします。特徴的な強いカードを出した人のウォレットはエクスプローラーでさらにメモしておきます。
TCGで遊ぶ場合、当然ですが『お互いの持っているカードがわからない』『特定のカードの所有者がわからない』ということは非常に大事な要素です。TCGではなく、ポーカーなどのカジノゲームでもそうでしょう。同様の乱数生成プログラムを再現することで山札や手札の中身を完全に見ることも可能ですが、Secret NetworkではSecret Oraclesというプライバシー性能を持った乱数生成プログラムによりそれを解決しています。
TCGやカジノゲーム以外の類のブロックチェーンゲームだとしても対戦相手への情報漏洩を防ぐことは重要な要素になると思います。
Secret Networkを活用するとお互いの持つカードを完全に隠すことが可能です。どのカードを出してもあなたのウォレットアドレスがばれることもありません。
記念品NFT
何かしらのオンラインもしくはオフラインイベントに参加した際などに貰うことができる記念品NFT(別名:POAP)は様々なリスクを持っています。例えば、そのNFTを持っているウォレットを一覧にするだけで、そのイベントへ参加した人のリストを得ることができます。例えば自民党NFTがもしヘマをしていなかったら、そのNFTの保有者リスト = 自民党青年局のイベントに参加できた人のお財布リスト ということになります。
参加する前に事前に送られているチケットまたはそれに付随する記念品のようなNFTであれば、そのウォレット管理者の予定が一つわかります。会いに行けるのです。
あなたが過去に参加したイベント、これから参加するイベントを世界中に知らせることがいかに危険な行為であるかは言うまでもありません。日本でも暗号資産保有者を狙った事件は何度も起きているのです。
しかし、シークレットNFTを用いていればそのような心配は無用です。誰がそのNFTを持っているかを第三者が知ることはできません。"何の記念か" ですら隠すことが可能です。そして、あなたがその記念品を誰かに自慢してもあなたのウォレットが特定されることはありません。万が一、あなたの何かしらのミスであなたのウォレットアドレスが特定されたとしても、何をどれくらい持っているか、何をいつどのように運用したかなどの情報は他人には知られません。
NFT保有者への商品発送
V-IRLはNFTを賞品と交換するサービスを提供しているプラットフォームです。V-IRLでは2022年6月末現在、靴下と靴のNFTのミントおよび実際の靴下や靴との交換が可能です。また、NFTはStashhで取引することができるので、お気に入りの賞品を狙って購入することもできます。これをV-IRLのウェブサイト上でウォレットを接続して償還すると、発送先の住所の入力をすることができます。償還されたNFTはバーンされます。
トランザクションやNFT所有者の情報はデフォルトで秘匿可されているため、住所とウォレットアドレスが結びつきません。これにより、NFTを商品と交換するというプロセスをその他のチェーンで行うのに比較すると遙かにプライバシーを保護したままNFTと商品を交換することができるのです。
また、NFT自体は全て1 of 1のものですが、商品はガラだけが反映されるので、届いた商品から所有していたNFTがわかることもありません。
まとめ
シークレットNFTの魅力が少しだけでも伝わっていたらこんなに嬉しいことはありません。紹介していないユニークなプロジェクトやアイデアはまだまだ沢山あります。Secret Networkがもたらす『カスタム可能なプライバシー』という性質とCosmosがもたらす相互運用性の組み合わせは実は非常に多くの新たなユースケースや可能性をNFTにもたらすのです。
是非、ちょっとだけでもシークレットNFTならこんなこともできるんじゃない?なんて考えてみてください!
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