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オプション取引のシータ編

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本記事は2024年6月28日にCrypto Hirobaにて行った『オプション取引勉強会~ギリシャ文字編④~』で使用した資料を記事化して、オプション取引を解説するものです。

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プットオプションとは?ヘッジとしてのオプション?編

オプションの売りポジション編

オプション取引の戦略まとめ編①

オプション取引の戦略まとめ編②

オプション取引の戦略まとめ編③

オプション取引のデルタ編

オプション取引のガンマ編

オプション取引のベガ編

シータとは

シータ(Θ)とは、1日でそのオプションがどれくらい価値を失うかを表す指標。

オプションは残存時間が長いほど変動する可能性が大きくなるので、その分プレミアム価格が大きくなりやすい。

そのため時間が経過するほどに、下落方向への力が加わっていく。

この力をシータは表します。

シータは常に負の値で表記されます。

例えば、-51.5275とあれば、1日の時間経過は51.5275ドルの下落圧力をかけることになります。

OTMオプションの一生

オプションは限日までの時間が長いと、変動の可能性を残す分の期待値が価格に上乗せされます。

時間の経過とともにだんだんとその上乗せ分が消えていくので、現物価格の変動がない場合OTMで終了するオプションは以下図のようになります。

オプションの買い手はこの継続的な下落圧に晒され、売り手にとっては大きな味方となります。

よって、買い手にとっても売り手にとっても時間経過による下落圧を表すシータは非常に重要度の高い指標となるのです。

参考:https://www.optiontradingtips.com/greeks/theta.html

シータと残存時間

シータは時間経過によるプレミアム価格の減算を表すので当然、残存時間とは大きく関係します。

ATMでは限日までの時間が長いほどシータの値は大きく、時間の経過とともに小さくなっていきます。

OTMなほど、残存時間が短いと価値が既に消えているため下落余地がなく、シータは大きくなります。

ITMなほど、残存時間が短いとデルタが1に近づくため殆ど現物価格と同じ動きをするようになり、残存時間分のプレミアムが既に無くなっているため、シータは大きくなります。

※シータは常にマイナスなので大小の混同に注意

参考:https://www.stockinvestor.com/36959/definition-greek-letter-theta-options-trading/

シータとボラティリティ

参照:https://optionstradingbeginner.blogspot.com/2013/03/effects-of-implied-volatility-iv-on_29.html

ボラティリティはオプション価格にポジティブな影響を与えます。

しかし時間が経過するとボラティリティが大きいほどその分の上乗せが大きく価格から消えていくことになるので、 シータはボラティリティが大きいほど大きくなります。

ギリシャ文字まとめ

デルタ(Δ):原資産価格が1ドル変化するとプレミアム価格がどれくらい変動するかを表す指標

ガンマ(Γ):原資産価格が1ドル変化するとデルタがどれくらい変動するかを表す指標

ベガ:インプライドボラティリティが1%変動するとプレミアム価格がどれくらい変動するかを表す指標

シータ(Θ):1日でそのオプションがどれくらい価値を失うかを表す指標

 

提供:Coincall様